刺繍の杜 オランダ生活記

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部屋探し partⅡ

オランダ人の夏休はとても長く、3週間から1ヶ月の旅行に出かける人が多いのです。ですから夏になると町中が閑散として電車に乗る人も少なくなります。 そのため7月、8月の2ヶ月間だけ「夏の特別切符」が売り出されます。 オランダ全土の電車、地下鉄、バス、トラム乗り放題3日間で、二人で約7500円。しかもこの3日間、10日以内であればOKだしメンバーが替わってもOKという優れもの、ロッテルダムまでの往復電車料金が約3000円なので絶対お得なチケットです。さて二人は部屋探し第2日目を迎えます。この日はお互いに予約をもらってからの出発ですが、先日の部屋を見た後とあって祈るような気持ちで出発です。

実際に通っている大学生に聞くと始めはひどい部屋に住んでその後、生活しながら情報を得たり、長いウエィティングリストに登録して待っているとのこと、そうすればそのうちに大学近くのきれいなところに移ることが出来る・・・と良いなあ。

待ち合わせの時間です。不動産屋さんが持っているのは玄関の鍵。

中に入って台所、トイレ、シャワー室まずは合格。しかし待てど暮らせど家主は来ません。と言うことは実際の部屋は見ることが出来ないのです。彼らが探している「カマー」つまり貸し部屋は、台所、トイレ、シャワー室、洗濯室などが共同になっていてそれぞれ鍵のかかる個室を借りると言うもの。自分の部屋をいくらきれいにしてもこの共同部分が汚いととても住む気にはならないのです。鍵がかかったドアの向こう側、見なくても良いから借りたい!と切実に思ったそうですが、それはやはり許されない事、そこにいる全員がすごすごと引き上げたのでした。その後、息子の友達が予約した部屋も同じように約束が破られ、二人はまた傷心のうちに家路に着いたのでした。
しかし若さとはすばらしい、その後続く週末にスカッシュをしようと言う元気が残っている二人。来週はきっと見つかるよ!!

2001

2001@Miharu Shinohara